▲長年多くの心疾患診療に携わってきた、院長の山口浩士さん

▲心エコーの様子

心疾患の緊急連絡体制で、迅速に対応
中核病院と連携し、治療までサポート

　「夜中や休診日に電話が鳴ることは、決して珍しいことではありません。当院の患者様には、私直通の緊急連絡先カードを渡しています」
　心臓病を扱うクリニックとして24時間体制で診療を行っている「山口浩士クリニック」。院長の山口浩士さんは、日本循環器学会認定の循環器専門医として特に虚血性心疾患に取り組み、これまでも多くの冠動脈インターベーション（ＰＣＩ）に携わってきました。緊急電話による患者からの状況報告を聞き、迅速に処置判断を下します。
　また、「当院のような地域のクリニックは、的確に患者様の症状を見極めることが重要です。こちらで治療を続けるか、中核病院の医療を必要とするかを判断し、疾患に応じて病院を紹介しています」と山口さん。この積極的な病院連携「プライマリ・レスキュー」は、同院の基本理念。病院を紹介するだけではなくその病院にも出向き、自分の患者を直接検査、治療。診断から治療まで一貫することにより、状況を正確に把握していきます。

■各種エコー検査が可能

　心臓病の主な疾患として狭心症・心筋梗塞、不整脈や心不全などが挙げられます。高齢になるほど疾患率が高まる傾向はありますが、近年は若い層の心疾患も増加傾向。心房細動による動悸や息切れが起き、脳梗塞を併発する人も見られます。
　同院では、各種検査機器を導入。心臓の診断で用いる心エコーはもちろん、不整脈診断には24時間心電図記録器、動脈硬化の診断には頸（けい）動脈エコー等を用い、あらゆる症状の人の疾患箇所や疾患原因を割り出します。「特に狭心症の診断として運動負荷心電図は有用ですが、高齢のため受けられない人も少なくありません。当院ではドブタミン（点滴）負荷心エコーによる高精度の診断方法を用い、鹿児島市内の外科病院から術前診断の依頼も受けています。正確な検査は必要不可欠。気になる症状のときは早めに受診してほしいですね」