本文

病気の知識

5月31日は世界禁煙デー。最近よく聞く「禁煙外来」で、煙草をやめられる?

治療は手軽な飲み薬が主流。家族や友人、職場の協力を得ながら禁煙を目指しましょう。

禁煙治療については、

  1. 禁煙の意思がある
  2. TDS(タバコ依存症スクリーニング)テスト5点以上
  3. ブリンクマン指数(1日の喫煙本数×喫煙年数)200以上
  4. 治療への文書による同意─を満たした場合

ニコチン依存症の診断を基に、外来(通院)で保険診療を受けられます。約3カ月、費用は約2万円(3割負担)。自費での自由診療も可能です。

外来では、経口補助薬での治療が主流になっています。脳のニコチン受容体に働き掛け、吸ってもおいしくない、吸いたい気持ちが起こらない状態に。手軽な飲み薬ですし、早い人は1週間で本数が激減します。

ただ、薬の作用なのに〝治った〟と思い込んで受診しなくなる人も。途中で治療をやめ、喫煙してしまうと、1年空けないと再治療できません(保険診療)。強い意志を持つことが大切です。

そのためには家族や友人、同僚など周囲の協力が不可欠。また、喫煙したくなる状況が分かっている場合、例えば〝お酒を飲むとつい〟という人は、飲み会を避けたり、出席の際も煙草を吸わない人の隣に座るなど、自分なりに工夫しましょう。

そして1度失敗しても、〝ダメだ〟とあきらめないこと。煙草臭が消えて子どもが喜んでくれた、ご飯がおいしくなった、など禁煙のメリットを考えて。煙草代を思えば、再チャレンジは難しくありません。最寄りの禁煙外来は、禁煙学会のHPなどでも探せます。

鮫島病院 内科・肛門科・禁煙外来 鮫島 加奈子先生


その他の病気に関する疑問